睡眠と思い出
大人になると睡眠中にあまり夢を見なくなるって聞いたことありませんか?
いえいえ、実はしっかり見ています。ただ、覚えていないだけなんです。
昔々、あなたがまだ子どもだった頃、怖い夢見たことあるでしょ?
ものすごく楽しい夢、見たことあるでしょ? なんとなく思い出してきました?
大人になるにしたがって色々な経験が増えてきますよね。
子どものころ夢に出てきた、大きなおおきな怪獣が、実際には生息していないことも知っちゃってますよね。
だから、夢の中に怪獣が出てきたとしても、もう一人の自分、すなわち経験を積んだ自分が否定しちゃうんです。
こんな感じにね。
夢の中でトリケラトプス(私の好きな恐竜です)と一緒にステーキを食べている。
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経験を積んだワタシが「いやいや、今の時代にトリケラトプスは居ないし、
しかも草食竜だからステーキなんか食べないし」と夢の世界を否定する。
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夢の中からトリケラトプスもステーキも消える。
↓
翌朝、夢の記憶が残っていないか、薄れている。
と、いった具合です。
さて、今回は、保育園での午睡(お昼寝)について考えていきましょう。
当園では厚生労働省が出している保育所保育指針に則して保育を行っています。
この保育指針、時代に応じて少しずつ改定されているのですが2009年、午睡について大きな変化がありました。
それまで「午睡(昼寝)など適切な休息をとらせる」と明記されていた文言がなくなり、
保育指針の解説書においても「午睡の時間や時間帯を工夫し、柔軟に対応する」とのみ記されています。
「保育園で午睡させるから夜なかなか寝ない」といった一部の保護者からの声があったことも事実です。
しかし、今回の改正はこの意見を汲んだからではないようです。
成長過程にある乳幼児は、多くの睡眠をとることでたくさんの成長ホルモンを分泌させ、
自分の体を作っています。年齢が上がってくるにしたがって睡眠の時間は短くなりますが、
それでも一、二歳児だと12時間~14時間、三歳児でも11時間~13時間は必要と言われています。
夜にまとめてとってもいいのですがまだまだ体力がないので午睡という形で分けて睡眠をとっているのです。
三歳以上になると体力もついてくるので午睡が必要でない子も出てきますが、反対に4歳でも午睡が必要な子もいます。
今回の改正の本意は「個々に応じて午睡の在り方を考えましょう」と、いったところでしょうか。
「うちの子は宵っ張りで」とおっしゃる保護者の方、まずは起床の時間を決めてはいかがでしょう。
どんなに遅く寝ても、毎朝決まった時間に起き、決まった時間に食事をする。
夜も決まった時間に食事をし、決まった時間にお風呂に入る。
この繰り返しによって生活リズムが整い、よい睡眠も得ることが出来るのではないでしょうか。
最後に少し怖い話を。
不登校やニート、このふたつに共通しているのが睡眠のリズムが不規則であることが多いということ。
また、睡眠のリズムが不規則であるほど家庭内暴力が多いというデータもあります。
このような眠りのリズムとその他の症状との関係は、
若者に限るものではなく高齢者に多い、認知症にも言えることが明らかにされています。
保護者の皆様、くれぐれも親の都合で睡眠リズムを変えないように。
ベルワンキッズの合言葉は「早寝早起き朝ごはん」です。
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